トラブルメーカーとされる火星

多分西洋式でもそうだと思いますが、インド占星術で火星はあまり良い扱われ方をされていないです。もしかしたら、土星以上にトラブルの元と見られています。

火星は火や戦争と結び付けられるため、そこから派生して、暴力・事故・事件・怒り・（大抵過度とされる）性的欲求の根源と見なされます。

実際世の中の出来事を天体の動きに当てはめてみると、爆発事件とか地震とか感染症の拡大など厄介な出来事には火星のトランジットの影響が垣間見れます。

だから私も、火星＋海王星とか、火星＋冥王星とか、火星＋ラーフ又はケートゥの組合せを見るとついビビってしまうのですが、ここ最近は一方的な判断を下すのも悪いかなと思い、考え方を変えました。

世相占いと個人占いは違う

つまり、「世相を占うために使う惑星の意味と、個人を占うために使う惑星の意味は異なる」ことを常に意識しようと思いました。

個人には生まれた時刻が存在するため、アセンダントが存在します。それにより、ある人(例えば蟹座or獅子座アセンダント)にとっては、火星が最高の役割を果たしてくれる惑星になり得ます。それ以外にも、ハウスの位置によっても火星は良い働きをしてくれます。良い火星であれば、それがラーフやケートゥと一緒だろうが関係ありません。

火星はスポーツ選手・経営者・企業家、野心家・医者など、ある意味体が資本の人にとっては重要な惑星です。そして、今ここで挙げた職業は一般的に高給取り・成功者と見なされる人たちですが、火星が支配するナクシャトラをみると、確かに火星は現実世界での成功と結び付けられやすいです。

ナクシャトラ支配星で見る火星の凄さ

火星支配のナクシャトラはムリガシラ・チトラー・ダニシュタ。これらのナクシャトラは現実世界で目に見える功績を残す力を持っています。

また、チトラーとダニシュタで出した人物例を見てもらうと分かるように、火星らしくセックスアピールを存分に活かしています。

特に火星はダニシュタで最高の威力を発揮しますが、ダニシュタ火星を持つ人はどんな人であれ成功者になります。社会的に有名な成功者ではないにしても、少なくとも家族の中で1番の成功者になり得ます。

火星は牡羊座（ナチュラルハウス1室）と蠍座（ナチュラルハウス8室）を支配しています。1室は自分自身・特に資本となる体を示します。これからの人生を歩むにあたり勇気を発揮します。8室はとてつもない変化を示します。それに耐えられるだけの力を火星は兼ね備えています。

世相を占う時には、火星＝成功と結びつけることはまずありません。冒頭で言ったように、事件・事故の引き金として見ます。しかし、個人の場合はより細かく見ることができるので、火星を非難する必要は全くありません。

火星が強い世界一の大富豪

最後に、最高の火星を持つ世界一の金持ちになったテスラのCEO、イーロン・マスクの例を挙げておきます。

彼のアセンダントは不明ですが、月が在住する獅子座を1室と仮定します。

獅子座アセンダントの場合、火星は4室&9室支配星で最高 (月の位置から読んでも同じ) 火星は山羊座ダニシュタで最高。ラーフとコンジャンクトし、火星の威力が強まる。6室に位置する場合、並ならぬファイティングスピリットを発揮する。 アトマカラカが火星。彼は間違いなく火星人で、実際火星への進出を本気で目論んでいる。

自分も次のイーロン・マスクになれるだけの強い火星を持っているのか？を確認したい野心家は、一度インド占星術鑑定を受けてみましょう。